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【エヴァ使徒一覧】TV版と新劇の違いや強さランキング・正体の真相

土屋 真 土屋 真 • 更新: • 公開: • 読了約 16 分
目次

1995年のテレビ放送開始から社会現象を巻き起こし、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で一つの壮大な終止符を打った『エヴァンゲリオン』シリーズ。その物語の根幹で常に異様な威圧感を放ち、人類を滅亡の危機へと追い込み続けた存在が「使徒(ANGEL)」です。

幾何学的な形状から精神を侵食する光の帯、さらには人間の姿をした少年まで、あまりに多様な形態と圧倒的な能力を持つ使徒たちは、一体どこから来て何のためにネルフ本部を目指したのでしょうか。本稿では、TV版全18使徒と新劇場版の使徒一覧を完全網羅し、ナンバリングの違いや名前の由来、最強ランキング、そして生命の起源に関わる謎の真相まで徹底的に解き明かします。

【完全比較】エヴァ使徒一覧|TV版全18使徒と新劇場版の違い

エヴァ使徒一覧

エヴァンゲリオンの物語を読み解く上で、まず整理しておくべきが「TVシリーズ/旧劇場版」と「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」における使徒の構成と変化です。新劇場版では名称や順番の整理が行われ、設定自体も大きくブラッシュアップされました。

まずは、両作品に登場する使徒の対応関係と特徴を一覧で比較します。

番号 TVシリーズ版(名称) 新劇場版(呼称) 主な特徴・変更点
第1使徒 アダム 渚カヲル(元第1使徒) 生命の起源。新劇ではカヲル自身が「第1使徒」と明言。
第2使徒 リリス リリス ジオフロント最深部に磔にされている白い巨人。人類の始祖。
第3使徒 サキエル 第3使徒(新デザイン) 新劇『破』冒頭でベタニアベースに封印。仮設5号機が撃破。
第4使徒 シャムシエル 第4使徒(TV版サキエル相当) 第3新東京市を最初に襲来した人型使徒。初号機が暴走して撃破。
第5使徒 ラミエル 第5使徒(TV版シャムシエル相当) 新劇『序』にて鞭状の光線触手で初号機を追い詰める。
第6使徒 ガギエル 第6使徒(TV版ラミエル相当) 新劇では幾何学的に変形する超高出力加粒子砲を展開。ヤシマ作戦で撃破。
第7使徒 イスラフェル 第7使徒(新デザイン) 海を凍らせ歩行する時計仕掛けのような使徒。2号機(アスカ)が瞬殺。
第8使徒 サンダルフォン 第8使徒(TV版サハクィエル相当) 成層圏からの落下攻撃。EVA3機による全力疾走連携でコアを破壊。
第9使徒 マトリエル 第9使徒(TV版バルディエル相当) エヴァ3号機に寄生・侵食。ダミーシステム起動の初号機が無残に解体。
第10使徒 サハクィエル 第10使徒(TV版ゼルエル相当) 最強の拒絶タイプ。零号機を捕食・融合し、初号機が疑似シン化形態へ。
第11使徒 イロウル 第11使徒(劇中未登場・詳細不明) 『破』と『Q』の空白の14年間に殲滅されたとされる謎の使徒。
第12使徒 レリエル 第12使徒(Mark.06内に潜伏) 『Q』でMark.06内部に潜んでいた不定形使徒。第13号機に吸収される。
第13使徒 バルディエル 渚カヲル(第1から堕天) 第13号機搭乗中に第1使徒から「第13の使徒へと堕とされる」。首輪爆発で死亡。
第14使徒 ゼルエル ― TV版最強の使徒。初号機に捕食され、S2機関を奪取される。
第15使徒 アラエル ― 衛星軌道上からアスカへ精神攻撃。ロンギヌスの槍で撃破。
第16使徒 アルミサエル ― 二重螺旋の光の輪。零号機を侵食し、綾波レイが自爆して相討ちに。
第17使徒 タブリス(渚カヲル) ― アダムの魂を持つフィフスチルドレン。初号機の手で握殺される。
第18使徒 リリン(人類) ― リリスから生まれた「知恵の実」を持つ現生人類の総称。

新劇場版では、使徒に天使の固有名詞が劇中で与えられず、一貫して「第◯の使徒」と呼称されている点が大きな特徴です。また、TV版で登場したマグマの中のサンダルフォンや停電を突いたマトリエルなどのエピソードが統廃合され、よりスピーディかつドラマ性の高い構成へと昇華されています。

使徒の正体と目的の真相|アダムとリリスの関係・コアの秘密

使徒とはそもそも何者であり、なぜ執拗に第3新東京市の地下「ジオフロント」を目指したのでしょうか。その真相を理解する鍵は、「アダムとリリス」という2つの始祖生命体と、使徒の肉体構造にあります。

遥か太古、地球には「生命の実(無限の動力源であるS2機関)」を持つ第1始祖・アダムを乗せた「白き月」が飛来しました。本来なら地球はアダムを祖とする使徒の世界になるはずでした。しかし、直後に「知恵の実(高度な知性と科学技術)」を持つ第2始祖・リリスを乗せた「黒き月」が地球に衝突する大事故(ファーストインパクト)が発生します。

1つの惑星に2つの始祖は共存できないルールのもと、アダムは休眠状態となり、地球にはリリスの体液(LCL)から生まれた「リリン(人類)」が繁殖することになりました。現代になって覚醒した使徒たちの目的は、「地球の正当な支配権を取り戻すため、始祖と接触してサードインパクトを引き起こし、世界をリセットすること」だったのです。

使徒たちはネルフ本部の最深部に眠っているのが「アダム」だと誤認して侵攻していましたが、実際に鎮座していたのは「リリス」でした。この宿命的なすれ違いこそが、使徒と人類の血みどろの防衛戦を生む発端となったのです。

また、使徒の弱点である「コアの秘密」も見逃せません。使徒の身体は「波動と粒子」の二面性を持つ特殊な光物質で構成されており、ダメージを受けても瞬時に自己修復する驚異的な復元力を持ちます。しかし、その強大なエネルギーを司る赤く輝く球体「コア」を完全に破壊されると、使徒は自身の肉体を維持できなくなり、赤い液体(血のようなLCL)へと崩壊します。エヴァが常にコアのみを狙って攻撃するのは、この生物学的制約があるためです。

【名前の由来と元ネタ】天使の名を冠する使徒たちのバックボーン

TVシリーズに登場した使徒の名前には、キリスト教やユダヤ教の聖典・外典(『エノク書』など)に登場する実在の「天使」の名が付けられています。それぞれの能力や外見は、冠された天使の司る事象と密接にリンクしています。

代表的な使徒の元ネタと由来を見ていきます。

  • 第3使徒 サキエル(Sachiel):「水」を司る天使。海中から歩行して第3新東京市へ初上陸した設定と一致します。
  • 第5使徒 ラミエル(Ramiel):「雷」を司る天使。圧倒的な破壊力を誇る荷電粒子砲を放つ姿はまさに雷霆そのものです。
  • 第6使徒 ガギエル(Gaghiel):「魚・獣」を司る天使。全長数キロメートルに及ぶ巨大な深海魚のような姿で太平洋艦隊を急襲しました。
  • 第8使徒 サンダルフォン(Sandalphon):「胎児」を司る天使。浅間山火口のマグマ内で繭(蛹)の状態から急激に羽化・成長しました。
  • 第14使徒 ゼルエル(Zeruel):「神の腕・力」を司る天使。折りたたみ式の帯状のカッター腕を持ち、エヴァ2号機の手首や頭部を一瞬で切り落とす圧倒的な腕力を誇示しました。
  • 第17使徒 タブリス(Tabris):「自由意志」を司る天使。渚カヲルの正体であり、ゼーレの思惑を超えて「シンジが生きる未来」を自らの自由意志で選択しました。

このように、庵野秀明監督をはじめとする制作陣は、神話体系の象徴的な属性を見事に怪獣的・SF的なデザインへと落とし込んでいます。

【使徒強さランキングTOP5】最強の絶望を与えた使徒は誰だ?

全シリーズを通じて、エヴァ各機を極限まで追い詰めた使徒たちの戦闘能力を検証します。物理的な破壊力、戦略的脅威度、精神侵食の深刻さを加味した「使徒強さランキング」は以下の通りです。

【第1位:第10使徒(新劇場版ゼルエル)】
文句なしの最強戦闘使徒。何重もの強固なA.T.フィールドを重ね張りし、N2航空誘導弾の直撃すら無傷で防ぎます。眼球からの光線でネルフ本部上部装甲を瞬時に貫通し、2号機をビーストモードごと撃破。さらに零号機を頭部から丸呑みにして融合・捕食する姿は、シリーズ史上最大の絶望を叩きつけました。

【第2位:第6使徒(新劇場版ラミエル)】
新劇場版における幾何学的な超変形アニメーションが語り草となった超長距離迎撃要塞。日本全土の電力を結集した「ヤシマ作戦」の陽電子砲(ポジトロン・ライフル)でなければ突破できない、攻防一体の最強砲台です。加粒子砲は初号機を一撃で溶解寸前まで追い込みました。

【第3位:第13使徒(渚カヲル / ヱヴァQ)】
エヴァンゲリオン第13号機に搭乗し、フォースインパクトのトリガーとして覚醒させられた形態。戦闘力という次元を超え、世界の理(ことわり)そのものを書き換えて人類を滅亡させる絶対的な終焉の力を持っています。

【第4位:第16使徒 アルミサエル(TV版)】
物理攻撃が一切通用しない光の二重螺旋使徒。エヴァ零号機へ直接侵食してパイロットの綾波レイと精神的に融合し、初号機をも巻き込もうとしました。レイの自爆以外に止める術がなかった、最も厄介な精神侵食型使徒です。

【第5位:第9使徒(新劇場版バルディエル)】
エヴァ3号機を完全にウイルス的に乗っ取り、使徒化した生体兵器。アスカが搭乗したまま初号機を絞殺寸前まで追い詰め、ダミーシステムによる容赦のない解体劇という、シンジにとって最大のトラウマを生み出しました。

語り継がれる衝撃シーン|第10使徒ゼルエルと初号機の捕食劇

エヴァンゲリオンの歴史の中で、ファンの脳裏に最も強烈に焼き付いているのが「使徒の捕食シーン」です。TV版第19話「男の戦い」および新劇場版『破』クライマックスにおいて、この出来事は物語の潮目を決定的に変えました。

TV版では、活動限界を迎えて沈黙したエヴァ初号機が、シンジの絶叫に呼応するかのようにシンクロ率400%を超えて暴走。獣のように四つん這いで第14使徒ゼルエルを殴り倒すと、腹部を引き裂いて使徒の肉とコアを生のまま喰らい尽くすという狂気の行動に出ました。

この捕食によって初号機は、人類が持たない「S2機関」を体内に取り込み、活動限界のない「神に等しい存在」へと覚醒してしまいます。神の領域に近づきすぎた初号機を見て、ネルフ司令の碇ゲンドウは不敵な笑みを浮かべ、黒幕であるゼーレは激しい危機感を募らせることになりました。

一方の新劇場版『破』では、第10使徒が綾波レイの乗る零号機を捕食し、人型の異形へと変貌。激怒したシンジが初号機を覚醒させ、光の巨人と化した初号機が使徒のコアからレイを引きずり戻して救出するプロセスで「疑似シン化第1形態」へと至り、結果としてニアサードインパクトを引き起こしました。捕食という行為そのものが、世界の破滅と再生のスイッチとなっているのです。

渚カヲルが担った過酷な運命|第1使徒から第13使徒への堕天

使徒一覧の中で、唯一人間の姿と心を持ち、碇シンジと心を通わせたのが「渚カヲル」です。彼の存在は、旧作と新劇場版の世界観を繋ぐ最大のミステリーでした。

TVシリーズにおけるカヲル(第17使徒タブリス)は、アダムの魂を宿したフィフスチルドレンとしてネルフへ送り込まれます。しかし、ターミナルドグマにいるのがアダムではなくリリスであると知ると、「人間が生き残るべきだ」と自らの意志でシンジに自らを殺させ、人類の滅亡を阻止しました。

ところが新劇場版『Q』において、その設定は衝撃的な展開を迎えます。カヲルは自らを「生命の始まりである第1使徒でありながら、第13使徒へと堕とされた存在」であると告白します。ゼーレの罠によって仕組まれたフォースインパクトのトリガー役を押し付けられたカヲルは、シンジの首に付けられていた爆弾チョーカー(DSSチョーカー)を自らの首へと引き受け、シンジの目の前で頭部を吹き飛ばされて散りました。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で明らかになった通り、カヲルは幾重にも繰り返される「円環する物語(ループ)」の中で、常にシンジの幸せを願い続けていた狂言回しでした。カヲルが使徒としての宿命から解放され、シンジと対等な一人の人間として旅立つ結末は、シリーズ四半世紀の歴史における最も美しい救済の一つとして語り継がれています。

【エヴァ 使徒 一覧】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:なぜ人類(人間)は「第18使徒リリン」と呼ばれるのですか?
A1:TV版において、人類は第2使徒リリスの体液(LCL)から誕生した末裔であることが明かされたためです。使徒たちが「生命の実(永久エネルギー)」を選んだのに対し、人類は「知恵の実(科学や心)」を選んだ最後の使徒として位置付けられています。

Q2:新劇場版で使徒に「サキエル」「ラミエル」などの天使名がつかない理由は?
A2:劇中のネルフ本部が使徒を単なる「謎の未確認生命体」としてナンバリング(第◯の使徒)管理している演出を徹底したためです。TV版のオカルト・宗教的な神秘性をあえて排し、ハードSF・軍事作戦としてのリアリティを際立たせる意図がありました。

Q3:使徒はなぜ第3新東京市ばかりを狙って襲来したのですか?
A3:第3新東京市の直下にある巨大な地下空間「ジオフロント」に、地球上のすべての生命の母である「第2使徒リリス」が封印されていたためです。使徒は本能的にその強大な生命力に引き寄せられていました。

エヴァンゲリオンに登場する使徒たちは、単なる「倒すべき悪のモンスター」ではありません。彼らはアダムから生まれた、人類とは別の可能性を持った「もうひとつの人類の兄弟」でした。他者を拒絶する心の壁「A.T.フィールド」を絶対の盾として持ちながら、他者との融合を求めて破滅へと向かう使徒の姿は、傷つきながらも他者を求めるシンジたちの精神的葛藤の鏡像でもあったのです。

完結を迎えた今あらためて使徒一覧を振り返ると、TV版から新劇場版への設定の緻密な再構成や、生命の起源を巡る重厚な哲学に圧倒されます。各使徒のバックボーンや戦いの意味を知った上で作品を再鑑賞すると、エヴァンゲリオンという金字塔が描こうとした「他者理解と自立」のメッセージが、より鮮烈に胸に響くはずです。

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